壁をペロペロするのはなぜ? 猫の変わったしぐさに隠された心理
2025/10/26
表情だけでなく、しぐさやポーズにもあらわれる猫の気持ち。まわりの状況や前後の行動まで観察することで、愛猫の気持ちを推察することができます。
そこで今回は、飼い主さんから寄せられた「愛猫のちょっと変わったしぐさ」を4つピックアップ。そのときの気持ちを、獣医師の入交眞巳先生に解説していただきました。
(1)しっぽを猫タワーに絡める

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫タワーの上で、よくしっぽをボードに絡ませています。添い寝をしているときも、私の腕にしっぽを絡ませることが……。ほかのシーンでは見たことのないしぐさです。
(Hさん/愛猫 ジャックくん・オス)
バランス感覚とフレンドシップ
猫タワーにしっぽを絡ませるのは、バランスをとっていて、その位置でしっぽの位置がたまたま安定していたのかもしれません。バランスをとることも、しっぽの重要な役割のひとつ。飼い主さんの腕にしっぽを絡ませるのは、きっと友好的な気持ちなのでしょう。(入交先生)
(2)壁をなめる

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー
家事をしていて相手してあげられないときや、休日でいつもより私や夫の起きる時間が遅いと、キッチンや寝室の壁、カーテンをなめることがあります。
(Mさん/愛猫 鍛治朗くん・オス)
欲求不満を解消するため
欲求不満を、自分の行動で落ち着かせようとしているのかもしれません。食べたいフードが出てこない、飼い主さんにかまってほしいのにかまってもらえない。そうした不満を解消するために壁をなめているのでしょう。(入交先生)
(3)しっぽだけを飼い主さんの足にのせる

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー
私が仕事から帰ったとき、よく足の上にしっぽをのせてきます。なでてあげると、そっぽを向いていた顔をこちらに向けてくれます。
(Hさん/愛猫 ゴロくん・オス)
フレンドリーな気持ちのあいさつ
猫はフレンドリーなあいさつとしてしっぽを上げてお互いに近づき、しっぽを絡め合わせるような行動をします。飼い主さんへの「おかえり」のあいさつ、もしくは「なでて」と甘えているのかもしれません。(入交先生)
(4)猫タワーのボックスの穴から顔を出す

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫タワーのボックスの穴から顔を出し、そのまま止まってしまいました。目を閉じてじっとしているので、なんだか仏様のような感じです。どんな気持ちなのかとても気になります。
(Oさん/愛猫 舞ちゃん・メス)
穏やかな気持ちでいる
目を閉じていて頭は下がり気味、耳もまっすぐで立っている状態は、気持ちが穏やかで力が抜けているサイン。その体勢が心地よく、リラックスできたのではないでしょうか。(入交先生)
不思議であふれる猫のしぐさ。その裏に隠された気持ちを知ると、愛猫のことがもっと愛おしくなりますね。
お話を伺った先生/入交眞巳先生(獣医師 東京農工大学特任准教授 米国獣医行動学専門医)
参考/「ねこのきもち」2024年7月号『写真がとらえた、その瞬間… しぐさ ポーズ 表情が語る 猫の気持ち』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。